アルセーヌ・ルパンとの出会い2005/09/30 00:28

9月17日より映画「アルセーヌ・ルパン」が公開中だ。
公式サイトも盛り上がっている(らしい)。
▼ルパン公式サイト
http://www.arsene-lupin.jp/

私のルパンとの出会いは小学校低学年の頃だ。
推理小説が好きだった。
ガストン・ルルー、アガサ・クリスティ、エラリー・クイーン、コナン・ドイルの作品等を集めた子ども向けの選集のなかに、ルブランがあった。
最初は『ルパン対ホームズ』だったように思う。
ホームズ好きだったはずが、一気にルパンの魅力にはまってしまった。

で、当時図書館に入ってたポプラ社のルパン・シリーズ(南洋一郎・訳)を読みまくった。
中学生になって、新潮文庫から出ていた堀口大學訳に出会ったが、ルパンの一人称が「わし」と言うところがどうも・・・。
しかも全作品ではなく、10タイトルぐらいだったように記憶している。
ただ、表紙のルパンのサインがかっこよく印象的だった。

そんな時偕成社からルパン・シリーズが完全・完訳収録全集が発売。
今まで読んでたのは完訳じゃなかったんだ!と知る。

ずっと借りて読んでいて、何冊かしか持っていなかったのだが、はじめてのボーナスで偕成社からルパン・シリーズを揃えた!!

買ってはいけない!? ポプラ社のルパン・シリーズ2005/09/30 00:31

と言うより読んではいけない?

映画でもポプラ社のシリーズが文庫版の宣伝チラシがあった。
映画と連動した『ダ・ビンチ』9月号のルパン特集でも見開き2ページで紹介している。

南洋一郎は戦前に児童向けの勇ましい作品を発表した作家らしい。
確か丸山眞男全集のどこかで読んだ気がする。
ペンネーム「南洋一郎」は太平洋に由来するらしい。

なぜ読んではいけないか?
完訳ではないから等とは言わない。
子ども向けだからなのか、内容まで変わっているのだ。
たとえば『813』『続・813』(偕成社)という作品がある。
(ポプラ社ではまとまって『813の謎』)
原題では『アルセーヌ・ルパンの3つの犯罪』。
なぜ、このような原題なのか?

血を見るのを嫌い、盗みはしても殺しはしないルパンが、図らずとも3人の人間を殺してしまうのだ。
ポプラ社版を読んでもそれは分からない。
なぜなら、ポプラ社版ではこの3つの殺人は行われないのだ!
ルパン・ファンとしてはこの殺人は起こってほしくない。
ポプラ社のように、うまく助かれば、ホッとする。
完訳を知らない頃は、ホッとしたままだった。
だが、3人もの人を死に追いやった苦悩から、最後にはルパン自ら海に身を投げるのだ。
ルパンも殺さずにすめば、自殺しようとしないだろう。
こういう改訳は許されるのだろうか。
(だから、原作・ルブランなのか?)
というか、このような改訳本だけが大宣伝されてるのはルパン・ファンとしても悲しい。

映画の宣伝にあわせて、各社が宣伝したいのだろうが、ポプラ社のものだけが目立つ。
▼偕成社から重版されるようなので、
http://www.kaiseisha.co.jp/culture/station/station.html#lupin
偕成社さんに、心からエールを送りたいと思います。



風邪が悪化して来た。
続きはまた…。

【報告】海南島戦時性暴力被害訴訟第12回弁論報告2005/09/30 16:56

友人からの転送です。
先日紹介した、海南島戦時性暴力被害訴訟の報告です。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

☆海南島戦時性暴力被害訴訟第12回弁論報告☆


9月28日(水)11時から、東京地裁627号法廷で第12回弁論が行われま
した。

今回は、原告側の主張する証人申請を認めるか、認めずに次回結審かを決定する予定でした。結果からいうと、その判断は次回裁判(11月9日)に延期されました。

今年4月、裁判長と右陪席裁判官が新たに赴任しました。
この新たな裁判体は、直接の尋問による証拠調べを一切しないまま、この日の弁論で結審日を決めかねず、緊迫した状態でした。
すでに進行協議の時点で、裁判官は新たな証人申請を却下する姿勢を示しており、彼らは全くこの裁判の継続の必要性を感じていないようでした。

当日、約50席の傍聴席は満席で、20人近い方々が法廷の外から見守るかたちとなりました。原告側の弁論が始まり、証人として申請中のキムチョンミさんの陳述書が提出され、意見陳述が行われました。
その後、今回の裁判でも争点になっている除斥や国家無答責の法理に関して、専門家の意見を証拠として確認し、最後に原告弁護団からの意見陳述が始まりました。

当日提出された原告側の意見書を見た裁判官は、弁論開始時から何が始まるのかと落ち着かない雰囲気でした。原告弁護団から、これまでの裁判のあり方に関する批判が出されると、文字通り裁判官の目が点になり、とても「次回結審」を言い渡せるような雰囲気ではなくなりました。

交代前の裁判官は、4月の異動を知っていながら、3月の原告本人尋問を決定しました。つまり、自ら判決を書くことを事実上放棄する事を知っていながら、尋問を行なっていたことになります。そのような尋問で、裁判官が真剣に聞いていたとは到底思えません。「どんな思いで原告が来たと思っているのか…」。このような日本の司法に対する怒りが、代理人の陳述を通して、約15分間にわたり裁判官へぶつけられたのです。

裁判官としては予想外の展開になってしまったのでしょう、いったん法廷から退出、今回裁判の判断を話合っていました。

戻ってきた裁判官の判断は、今回の裁判で決定はできないので次回裁判にもちこすというものでした。

傍聴席の力と弁護団の訴え、裁判当日までのハガキ・FAXなどによる働きかけが、安易に「次回判決」の決定が下せない状況をつくり出したのは事実です。
しかし当然、これで証人採用を認めた訳ではなく、次回裁判でどのような判断を下すのかを私たちはしっかりと聞きとどけなくてはなりません。
また裁判官に対しても、原告の主張を認めない形で裁判を終わらせない様に、私たちは取り組んでいく必要があると思います。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

☆ハガキ&FAXの働きかけにご協力いただいたみなさまへ☆

裁判の支援をしているハイナンNETでは、今回の裁判の2週間ほど前から、ハガキやFAXによる裁判官への証人採用の働きかけを呼びかけました。

2005年3月の第9回弁論において、私たち原告側は遠路より熱意を持っていらっしゃった林亜金さんと、海南島研究者でいらっしゃる張応勇さんに、法廷で証人尋問をして頂きました。これは、裁判官に被害の事実について知ってもらい、公正な判断を下してもらうための大切な手続きでした。
ところが、前述したように、裁判官3人のうち2人が交代となり、現在裁判を行なっている裁判官2人は、原告の証言を聴かないまま結審をむかえようとしています。

私たちは法の正義が行なわれることを願い、新しい担当裁判官にも原告の証言を聴いてもらえるよう、手紙およびFAXでの投書を皆様にお願いしてきました。
今回の結果は、「延期」です。しかし、裁判当日の直前まで様々な方にご協力を頂きました。その結果が今回の「延期」に結びついたのだと思います。

短期間にも関わらず、ご協力くださったみなさま、本当にありがとうございました。


☆もうあと1ヶ月、ハガキ・FAX要請継続のお願い☆

証人採用決定の延期を受けて、引き続きハガキ要請行動を続けていきたいと思います。

次回弁論が期限です。皆様のご協力をお願いします。次回裁判は、11月9日(水)です。

もしもうハガキやFAXを出されてしまった方でも、知り合いの方に広めていた
だければ幸いです。
ひとりでも多くの、そしてひとりひとりの語りかけが、裁判官を動かします。実りある判決を導くために、私たちの思いを担当裁判官に届けましょう。

↓ハガキ・FAXのテンプレートはハイナンNETのHPにあります。

http://hainannet.hp.infoseek.co.jp/index.htm

※もしお時間のある方は、是非、直筆のハガキを送ってくださいますよう、お願いします。


 ■次回裁判■

  11月9日(水) 15:45~
    東京地裁627号法廷
 (地下鉄丸の内線・千代田線霞ヶ関A1出口すぐ)


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

連絡先:ハイナンNET(中国海南島戦時性暴力被害者の
          謝罪と賠償を求めるネットワーク)  
/中国人戦争被害者の要求を支える会  

〒170-0005
東京都豊島区南大塚3-44-14-3F
中国人戦争被害者の要求を支える会内 ハイナンNET
TEL:03-5396-6067 FAX:03-5390-6068
e-mail:suopei@tky.3web.ne.jp
HP:http://hainannet.hp.infoseek.co.jp/index.htm

左党(さとう)

1.フランス議会で、議長席の左側に座席を占めていたところから、政府に対する反対党。類:野党
2.酒を好む人。左利き。反:右党 
※江戸時代、金山鉱夫たちの隠語で、右手の「槌手(つちて)」に対して、左手を「鑿手(のみて)」と呼んだことによる。
「飲み手」と掛けた洒落(しゃれ)。

このブログについて

東京都八王子市在住。
大好きなお酒をちょっと我慢する日々の雑記帖です。

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